存続の危機にある「仏検」

フランス語教育振興協会は6月からホームページ上で寄付を呼びかけている 日本経済新聞、2020/8/27

仏検事務局から自宅に「実用フランス語技能検定試験(仏検)存続のためのご寄付のお願い」の文書が郵送されてきました。仏検は春と秋の年2回実施されてます。日本の第二外国語学習者の中でフランス語の学習者は比較的多い方だとは思いますが、英検の年間受験者数400万人に対し、仏検受験者は年間2万人しかいません。仏検を実施してるフランス語教育振興協会は事業収入の9割を仏検の検定料に頼っているので、今年の春季試験が新型コロナウイルスの感染拡大で中止されて約6000万円の予定収入が途絶えました。この上、秋季試験まで開催できなくなった場合には、協会の存続すら危ぶまれている非常に危機的な状況なんだそうです。

私も今年6月の仏検の受験を申し込んで名古屋のホテルを宿泊予約してましたが、試験の中止により受験チャンスを失いました。仏検受験者のほとんどは十代~二十代の若者達です。そんなところに老人がのこのこでかけて行って多くの若者たちと長時間同じ会場にいると、知らぬ間にコロナウイルスに感染してしまう可能性も少なくないと思われます。現状では当分の間県外に出かける気が全く起こらないので、もし今年の仏検秋季試験が開催されることになったとしても私は受験しません。でも仏検が廃止になってしまっても困るので寄付はしました。

語学検定試験は、若い人達にとって入学や就職に際して客観的に自分の語学能力を証明して、自分をアピールするための大切な手段ですが、今年は試験自体が実施されなくて、自分の語学能力をアピールするチャンスを失って困っている人も多いと思います。中高年世代にとっても、語学検定試験を受けることは外国語を学ぶ時のモチベーション維持の手段として非常に有用です。私は50歳を過ぎてから、趣味として英検やTOEICを受け始め、60歳を過ぎてからは新たに仏検を受け始めました。英検や仏検などの語学検定試験の受験者は若者がほとんどですが、中には年配者の姿もちらほら見かけます。語学学習は認知症予防対策の脳トレとして最適だと思います。

英語以外の第二外国語は、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ロシア語、中国語、韓国語、アラビア語などなど非常に多くあります。これらの検定試験実施団体はすべて民間団体で、新型コロナウイルスの感染拡大で検定料収入が途絶え、多くは存続の危機に陥ってます。寄付を募るだけでは存続は難しいでしょう。国の支援が必要だと思います。

参考:
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