不妊症の定義

生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間、避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という。その一定期間については1年というのが一般的である。なお、妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない。(日本産科婦人科学会、生殖内分泌委員会、2015)

性成熟期のカップルが避妊をせずに夫婦生活を続けた場合、月経周期ごとの妊娠率(MFR)は約20%です。その累積妊娠率は6か月で73.8%、12か月で93.1%であり、カップルの10~15%が不妊症であることから、1年間という期間は不妊症の定義として適正と考えられます。

そこで、1年程度夫婦生活を続けても妊娠しない場合、妊娠の希望があれば不妊の検査や治療を開始するのが適当であるとするのが現在の考え方です。ただし、カップルが高齢であったり、医学的介入が必要な不妊の原因が判明している場合には、夫婦生活が1年以内でも治療開始を考える必要があります。

生殖医療の基礎知識

参考文献:
データから考える不妊症・不育症治療、竹田省ら編、メディカルビュー社、2017

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