内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満

肥満は内臓脂肪型肥満皮下脂肪型肥満に分かれます。

リンゴ型肥満   洋ナシ型肥満

内臓脂肪型肥満は、腹腔内の腸間膜などに脂肪が過剰に蓄積しているタイプの肥満で、下半身よりもウェストまわりが大きくなるその体型からリンゴ型肥満とも呼ばれます。中年以降の男性に多く見られます。内臓脂肪型肥満が原因で、高血糖・脂質異常・高血圧などを発症した状態がメタボリックシンドロームです。内臓脂肪の蓄積を防ぐことが、糖尿病、高脂血症、高血圧、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)や動脈硬化などの生活習慣病の予防につながると考えられます。内臓脂肪はつきやすく減りやすいといわれています。

日本のメタボリックシンドロームの診断基準では、内臓脂肪の蓄積を必須項目としています。この場合の内臓脂肪蓄積とは、CTスキャンでおへその位置で体を輪切りにしたときの内臓脂肪面積が100cm2を超えているものを指し、これに相当する簡便な目安としてウェスト周囲径(男性85cm以上、女性90cm以上)が採用されています。

皮下脂肪型肥満主に皮下組織に脂肪が蓄積するタイプの肥満で、お尻や太ももなど下半身の肉づきが良くなるその体型から洋ナシ型肥満(下半身型肥満)とも呼ばれ、女性に比較的多くみられます。日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準で女性のウェスト周囲径の基準値が男性より大きい値となっているのも、女性の方が皮下脂肪のつきやすい傾向があるためです。皮下脂肪は内臓脂肪に比べていったんついてしまうとなかなか減らしにくい面があります。

参考:
肥満とダイエットの基礎知識
メタボリックシンドロームの診断基準

参考サイト:メタボリックシンドローム、e-ヘルスネット(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/)、厚生労働省、2019

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です