卵丘細胞・卵子複合体
COC : comulus oocyte complex
成熟卵胞に向かって数十個の卵胞が発育していくが、通常、1回の排卵タイミングで排卵できるのは1個の卵胞のみでこれを主席卵胞という。主席卵胞以外の残りの数十個の発育途中の卵胞は閉鎖卵胞となる。
主席卵胞から産生されるエストラジオールが増量して、200~400pg/mlに達した時点でポジティブフィードバックによるLHサージが起こる。排卵前に卵胞内では卵丘細胞と顆粒膜細胞に解離が起こり、卵丘細胞・卵子複合体(COC)が卵胞液内に浮遊する。卵胞壁はプロスタグランジンの作用により平滑筋が収縮して卵胞内圧が上昇し、産生されたプラスミンの影響で卵胞壁が菲薄化し破裂する。排卵により卵丘細胞・卵子複合体(COC)が腹腔内に放出され、その後卵管内に入る。
排卵の起きるタイミングは、LHサージの立ち上がりから30~36時間後、エストラジオールのピークの24~28時間後、LHサージのピークの12~18時間後に起こる。
参考記事:
卵胞発育
卵胞におけるエストラジオールの産生
月経周期とホルモンの変化
排卵日推定法
参考Webサイト:不妊College(データに基づく不妊治療の基礎知識)、フェリング・ファーマ株式会社
参考文献:
データから考える不妊症・不育症治療、竹田省ら編、メディカルビュー社、2017
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