私の親の世代では、一人の退職後世代の生活を十人の就労世代が支えてました。ですから、定年退職後は引退して貯蓄と公的年金だけで死ぬまで生活できる計算も十分に成り立ってました。今の社会保障制度や年金制度の原型はその古きよき時代に作られました。日本人の平均寿命が伸びて誰でも百歳近くまで生きることが当たり前となり、今後も出生率がどんどん下がっていく結果として、人口に占める65歳以上の高齢者の割合はこれからも年々増えていき、社会を支える就労世代の割合はどんどん減っていきます。この人口構造の劇的変化によって、従来の「60〜65歳まで働いて、引退後は貯蓄と公的年金で悠々自適に暮らす」という常識的な人生設計パターンが今後は全く成り立たなくなるのは当然で、親世代の人生設計の常識は子や孫の世代では通用しません。人生百年時代の人生戦略を根本的に練り直していく必要があります。健康寿命を伸ばして要介護期間をなるべく短縮し、百歳まで楽しく働き続けられる状態を維持する必要があります。健康寿命を伸ばすことが人類の最重要課題の一つであることは間違いありません。
参考までに、「ライフスパン、老いなき世界」の著者シンクレア教授(ハーバード大学)自身が、健康寿命を延ばすために実践していることは、間欠的断食、運動、サウナ、寒冷刺激、メトホルミン、NMN、ベスレラトロール、低用量アスピリンなどです。健康で長く生きていれば、人生まだまだこれから楽しいこともたくさん待っていそうな気もします。健康寿命を伸ばすために、とりあえず今できることから始めてみましょう。
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